コンテンツ分野の研究を総合的に進める「コンテンツ学会」が11日発足し、東京・秋葉原で設立記念シンポジウムを開催した。
コンテンツについてはこれまでもさまざまな角度から研究がなされてきたが、この学会ではそれらを連携させる基盤となることを目指す。ほぼ毎週研究会を実施し、産業、政策、技術、表現という4つの領域を中心に学際的に活動していく予定という。
会長には一橋大学の堀部政男名誉教授(=写真)が就任し、副会長には杉山知之デジタルハリウッド学校長、玉井克哉東京大学教授、中村伊知哉慶應大学教授、和田洋一スクェア・エニックス社長の4人が選出された。
事務局長を務める金正勲慶應大学准教授は会の趣旨を説明する中で「この数年コンテンツ立国ということが言われてきたが、学界は何もしていなかったのではないか」と強い口調で指摘。それを反省し仕切り直しをするためにも、この学会は権威主義を排除し、志のある者が行動できる組織にしていこう、と訴えかけた。
聴講者との質疑応答では、国際競争力という視点から考えて日本のコンテンツ産業にはどのような特徴があるか、という問いに対し、副会長の杉山氏が「たとえばサンリオの『ハローキティ』は、スリッパのような日用品にもプリントされるが、ヨーロッパの有名ファッションブランドともコラボレーションできる。マンガは、子供も読んでいるけど総理大臣だって読んでいる」と述べ、所得や世代、社会的立場で分かれる様々な層を越えて広く普及していけるのが日本のコンテンツの強みだという考えを示した。
コンテンツ学会のWEBサイト
http://contents-gakkai.org/
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