2005年7月15日金曜日

韓国・携帯電話TV、普及のカギはサイマル放送

kim2 韓国最大手の携帯電話会社であるSKテレコム傘下のテレビ放送会社、TUメディアの金栄培(キム・ヨンベ)常務=写真=は14日、東京都内で開催された「ワイヤレスコンファレンス2005」で講演し、5月に開始した携帯電話向け衛星放送の加入者が初年度の目標としていた60万人を大幅に割り込むとの見通しを示した。加入者を増やすために番組を拡充すると強調。既存の地上波放送を携帯電話で視聴できるようにする必要があるとの認識を示した。









TUメディアの有料サービス加入者は現在、約9万人。金常務は「目標達成は今の流れでは厳しい。残り5カ月あるが初年度は15万人くらいだろう」と述べた。ただ、同社は07年に加入者を270万人にする当初の計画は変更せず、08年には黒字化できるとしている。金常務は視聴者の要望として「地上波の番組を携帯電話で見たいという反応が多い」と指摘。「既存の地上波と同じ番組を放映するサイマル放送を充実させる戦略が必要」との考えを示した。





サイマル放送は「年内には実現させたい」としているが、番組を調達できるメドは立っていない。金常務は「テレビ局側の労使関係などがあり、難しい。ビジネスというよりは政治の問題だ」と説明した。TUメディアは現在、独自に企画する「チャンネルブルー」の番組制作も手掛け、全体ではテレビが8チャンネル、音声のみの放送は5チャンネルをそろえている。音声の放送は1日平均47分間の接触時間を獲得しており、既存のラジオ放送並みになっているという。





TUメディアが手掛ける移動体向け放送はDMB(デジタルマルチメディア放送)と呼ばれ、日本ではモバイル放送(東京・中央)が韓国に先駆けてサービスを開始している。同社はTUメディアにも資本参加している。出資比率は9.5%で、TUメディア側は同社を国際戦略のパートナー企業と位置づけている。













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