2006年4月29日土曜日

朝日新聞社、W杯速報でRSS配信実験

Feed 朝日新聞社はサッカーのワールドカップ(W杯)ドイツ大会に関連した記事の更新情報を記した「RSSフィード」をインターネットで提供する実証実験を始めた。GMOアドネットワークス(東京・渋谷)、サイボウズ子会社のフィードパス(東京・文京)と組み、RSSフィードの記事配信による広告の効果や閲覧ユーザー数などを測定する考えだ。利用者はフィードパスが提供するRSSフィードの閲覧画面=写真=でW杯の速報記事を読むことができる。

















朝日新聞社のニュースサイト「asahi.com」はRSSフィードによる記事の情報提供を始めているが、今回の実証実験では、フィードパスの画面に限り、W杯に絞った情報を閲覧できる。GMOアドネットワークスのRSSフィード配信管理システム「フィードバーナー」を使い、朝日新聞の記事を加工。閲覧ユーザー数の推移、利用者が使う閲覧ソフトの種類なども把握できるようにしたうえで、フィードパス側に情報を提供する。実験期間はW杯の閉幕までの2カ月間。





2006年4月28日金曜日

アスキーとIT資格試験の問題集配信 デジタルブティック

Onsen_1 ウェブサイト運営のデジタルブティック(東京・渋谷、安西正育社長)はアスキーと組み、「ITコーディネータ」の資格取得を支援する携帯電話による遠隔教育を5月1日に始める。携帯電話の学習サイト「実力温泉」から資格試験対策の問題集を配信する。問題集のコンテンツ(情報の内容)をアスキーから調達。デジタルブティックが配信・課金を担当する。問題集のコンテンツを保有する出版社との協業を拡大しながら、「実力温泉」を試験問題集のポータル(玄関)サイトにしていく考えだ。









「ITコーディネータ」は企業経営者と情報システムを販売する企業をつなぐ人材の民間資格。政府の「e-Japan重点計画」のなかで「ITコーディネータ」を育成する施策が盛り込まれ、資格取得を目指す人が増えている。資格認定の試験は年2回で、5月28日にITコーディネータ協会(東京・港)が2006年度最初の試験を実施する予定。デジタルブティックとアスキーは受験者の需要を見込み、電車での移動中など時間の合間を見つけて、携帯電話で問題を解きながら知識が身につく補助教材を用意した。KDDI(au)の携帯電話向けに提供する。





問題集は「経営系」と「IT系」の2種類があり、各50問。利用料金はそれぞれ315円。アスキーは資格試験の問題集を出版しているが、携帯電話を活用した「eラーニング」分野を手がけるのは初めて。デジタルブティックは医学看護系出版社のメディカ出版(大阪府吹田市)と組み、看護師国家試験向けの問題集も配信している。出版社以外にも学習塾や専門学校とも組み、問題集のコンテンツを拡充する。提携先を100社程度にして、1年後には1カ月に1000万円の売り上げを確保する方針だ。
















2006年4月27日木曜日

「NHKアーカイブスの開放義務化」論も 慶大DMC

Dmc 慶應義塾大学のメディア研究者らが25日、竹中平蔵総務相の私的懇談会「通信・放送の在り方に関する懇談会」の議論を踏まえて、メディア融合政策について話し合う「緊急産官学オープン・フォーラム」を同大三田キャンパス(東京・港)で開催した。NHKが過去に放送した番組を保管している「NHKアーカイブス」の映像をインターネットで広く国民に公開することを義務付ける提案などについて、行政や産業界からの参加者と研究者が意見交換した。

























フォーラムを呼びかけた慶大デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構(DMC)の金正勲助教授は「テレビ番組の多メディア展開が懇談会の目玉の議論」と指摘。映像コンテンツ(情報の内容)の流通促進をめぐる意見を求めた。中村伊知哉スタンフォード日本センター研究所長は「(ネットなどの)二次利用の比率が低いのは(放送局の)やる気がないからだ。NHKにはアーカイブスの開放を義務付けるべきだ」と提言。田中辰雄・慶大助教授も「受信料の支払い義務化とのバーターでアーカイブスを開放する交渉が可能」と支持した。





同フォーラムでは放送のハード(電波送信)とソフト(番組)分離、テレビ番組のIP(インターネットプロトコル)による配信をめぐる著作権問題などについても意見交換をした。慶大の金助教授は「抜本的な改革を目指していた懇談会が最後まで、その姿勢を貫けるのか真価が問われている」と述べ、産官学の意見を集約して、政策提言に結び付ける考えを強調した。









2006年4月22日土曜日

パノラマ写真で駅を確認 gooが地図サイト強化

NTTレゾナント(東京・千代田)がポータル(玄関)サイト「goo」の地域情報サービスを拡充している。地図の画面から、探したい場所の最寄り駅の出入り口をパノラマ写真で表示する新サービスを19日に開始。駅周辺の風景を把握できるようにして、利便性を高めた。地域の店舗などの広告主を対象にした広告販売はNTTグループで電話帳を発行するNTT番号情報(東京・港)と連携。地図による地域情報サービスの利用者を増やして、地図連動型広告の拡販を狙う。



東京都心の駅を中心に300カ所以上のパノラマ写真を用意した。今後、大阪など都市部の地図についてはパノラマ写真の表示を増やしていく。場所を検索する利用者が地図上のカメラの形をしたアイコンをクリックするとパノラマ写真が表示される。駅を出たところでの風景を確認できるため、出口を間違えずに目的地に向かえるという。同社は地図を「ローカルサーチの重要なインタフェース」(国枝学メディア事業部長)と位置づけ、利便性を向上させたとしている。



地図を使った地域情報サイトのサービスはヤフーやグーグルなどの検索サイトによる広告を収入源とするネット企業がしのぎを削る。NTTレゾナントは地図機能の強化して集客力を高める一方で、電話帳広告で地域の広告主と太いパイプを持つNTT番号情報と連携し、地域情報サイトの広告収入を増やす考えだ。地域情報サイトをめぐっては、インターネット事業の拡充を狙う地方紙との競合も予想される。ただ、NTTレゾナントは「記事のコンテンツを提供してもらう協力関係を築いている新聞社もあり、むしろパートナーになれる」(国枝部長)と説明している。


2006年4月18日火曜日

フィードを選別して取り込む新システム 富士通SSL

富士通子会社の富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ(富士通SSL、川崎市、斎藤潔社長)は17日、インターネットの情報を自動的に分類しやすいデータに変換して収集し、指定したキーワードに合致した情報だけを選別できるシステムの販売を始めたと発表した。サイトの更新情報を配信するデータの規格「RSS」を活用。一般的なネットの情報を「RSSフィード」と呼ばれる情報に変換して、企業内の情報システムに取り込み、社内の組織ごとに最新情報を再配信できるようにする。

















富士通SSLの「シュンリーダーRSSエンタープライズシステム」はネットの情報を記述する一般的なプログラム言語「HTML」の構造を解析して、RSSフィードを自動生成できる。「HTML」で記述した情報のサイトは新しいコンテンツ(情報の内容)が加わった更新情報を利用者側に知らせることができないため、利用者がそのサイトを閲覧するためにアクセスしない限りは、更新情報の存在に気づかない場合も多い。新システムはRSSフィードによる情報発信をしていないサイトの情報もRSSフィードの形で収集できるため、サイトの更新情報を受け取ることができる。





顧客企業が自社の業務に関連したニュース、同業他社がネットで公表した情報などを見落とさずに、組織内で共有できるようにしたいという需要を見込んでいる。受け取った情報をキーワードで分類し、社内の部署ごとに必要な情報を仕分けすることも可能にして利便性を高めた。





RSS規格のフィードを閲覧できるRSSリーダーの普及を背景に、サイトに直接アクセスせず、サイトが情報を変更したときだけ更新情報を得る環境を整えているパソコン利用者が増えている。ただ、RSSフィードの量が多くなりすぎると、情報が氾濫してしまうため、「収集した情報を(選んだ)ウェブサイトとキーワードの2つの切り口で絞り込む」(マーケティング推進部)工夫をしたという。





販売価格は200万円(税別)で、20日から出荷を開始する。一般企業のほか公共団体向けにも拡販し、2年間で100本の販売を見込む。





















2006年4月4日火曜日

芸能人のクチコミ情報を使った擬似株取引ゲーム

Gei オンラインゲーム運営のガイアックスとウェブサイト制作のカリン・パートナーズ(横浜市)は7月をめどに、ブログ(日記風の簡易型ホームページ)に書き込まれる芸能人に関連したクチコミ情報の量の変化を株価の変動に見立てて、擬似的に株取引ができるゲームの新サービスを始める。将来人気が上がる芸能人の「株式」を擬似通貨で購入しておき、人気が上昇すると「株価」が上がりポイントが増える仕組みを用意する。話題になる芸能人の銘柄を予想してポイントを競い合う。








両社が運営する芸能人の情報サイト「芸能証券」は人気俳優や歌手に関する話題を書いているブログを検索し、検索結果の件数の多さを「株価」の高さに見立てて、芸能人の話題性や人気の変動をチェックできる娯楽コンテンツ(情報の内容)を提供している。ブログで話題になることが芸能人の人気の指標になるとしている。



芸能証券サイトで始めるオンラインゲーム「芸証バーチャルトレード(仮称)」は会員制で、参加料は無料。初年度に4万人の会員を集める目標だ。今後、人気が上がりそうな芸能人を予測するほか、好きな俳優の銘柄を選んで、擬似通貨のポイントを使って「株式」を購入することで「株主」の気分を味わえるという。「株価」を下げようと悪評をブログに書き込んでも、話題の量をブログ検索技術で測定するため、話題性がアップした結果、逆に株価は上昇する仕組みだ。



ブログ検索サイトを運営するテクノラティジャパン(東京・渋谷)の技術を導入し、検索結果の件数を測定。ブロガー(ブログの書き手)の間での話題性が下がると「モーニング娘。3000円安」などと株価が下落したことをサイト内の電光掲示板で利用者に知らせる。特定銘柄の株価のチャートを分析しながら、芸能人の話題性の傾向を調べることもできる。



ゲーム参加者が増えて、特定の芸能人を応援するコミュニティーが形成されれば、芸能人のクチコミ情報も増えるため、芸能人を売り込むクチコミマーケティングの効果を測定する手段にもなるという。ガイアックスは2005年7月に名証セントレックスに上場。カリン・パートナーズは05年10月に創業したベンチャー企業。


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