2007年2月6日火曜日

テレ朝、通販・データ放送事業を再編へ

テレビ朝日は今春をメドにグループ内のテレビ通販、データ放送事業を再編する。テレ朝本体と子会社に分散しているテレビ通販事業は近く新会社を設立し、事業を集約。その上でインターネット通販の分野も開拓する。データ放送をめぐっては、子会社のテレビ朝日データビジョン(東京・港)とデジタル・キャスト・インターナショナル(デジキャス、東京・渋谷)の事業を一本化する方針だ。グループ内での業務の重複を解消し、放送外事業の効率化を図る。























テレ朝の君和田正夫社長は5日開催の業績説明会で「ショッピング事業を4月1日に一本化する。新会社を設立する作業を進めている」と述べた。新会社はネット通販に加え、子会社のテレビ朝日リビング(東京・港)が展開するテレビ通販事業などを統括する見通しだ。デジキャスはデータ放送向けコンテンツ(情報の内容)制作を手掛けており、テレビ朝日が昨春、子会社化した。データ放送事業再編でグループ内に分散している制作機能の集約を急ぐ。





テレ朝は2日発表の新中期経営計画で、2011年度に連結売上高を3000億円に増やし、営業利益を200億円にする目標を掲げた。放送事業の広告収入は横ばいで推移すると見ており、収益力の向上には通販などの放送外事業の強化が不可欠になっている。同社は06年度を最終年度とする2カ年の「第二期全社変革推進運動」を展開中。広告収入を2000億円にする目標などを掲げてきたが、今年度の広告収入は1960億円にとどまる見通しで「目標を達成できないことはほぼ確実」(君和田社長)と説明している。





 ■音楽アーティスト、クリエーター発掘も





テレビ朝日は放送外事業強化の一環として、音楽アーティストやコンテンツ制作者の新人発掘に注力する。子会社のテレビ朝日ミュージック(東京・港)が無名アーティストの紹介番組「ストリートファイター」と連携した新人発掘作業を全国8都市に広げる。コンテンツのクリエーター発掘では、テレ朝とデジタルスケープが共同出資で新会社を4月に設立する。音楽や映像分野の有望な人材を掘り当て、音楽出版事業や動画コンテンツのライセンス事業を収益源に育てる。





音楽アーティストやタレントの発掘では「系列局と提携し、各局で『ストリートファイターズ』の地域版を展開し、勝ち残った人が本決勝に出る仕組み」(テレ朝の君和田社長)を用意する。系列局の協力を得ながら、ケツメイシなど子会社所属アーティストの層を厚くして、ヒット作の有無に左右される音楽出版事業の収益性を安定させる狙いだ。





デジタルスケープと共同出資で4月に新設する合同会社(LLC)のブロードスター(東京・渋谷)は動画コンテンツ投稿サイトの運営会社になる。デジタルスケープが02年に開設したサイト「ブロードスター」の内容を強化し、サイトの広告収入を増やす。クリエーターの支援を通じて、有力な映像作品のライセンス事業も検討している。






















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