2007年2月1日木曜日

ミクシィ、携帯電話に軸足--課題は広告単価

ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)大手のミクシィが携帯電話を通じたサービスに軸足を移し始めている。利用者のサイト閲覧数を示す「ページビュー(PV)」の内訳を見ると、パソコンによる閲覧の伸びを抑制する格好で、携帯電話から閲覧する比率が高まっており、1月は携帯電話が全体の3割を占めた。広告のPV単価はパソコンが上昇している半面、携帯電話は横ばいで推移しており、携帯電話からの閲覧者を対象にした広告の収益力強化が課題になっている。

























同社は昨年12月、携帯電話で利用する「mixiモバイル」の強化策を相次いで打ち出した。有料会員に限定していた会員同士のメッセージ送受信機能を全会員に広げたほか、ミクシィへの招待や会員登録の作業も携帯電話で可能にした。KDDIの「au」はミクシィを公式サイトに登録。2月5日にはNTTドコモでも公式サイトになる予定だ。一連の強化策が奏功し、「mixiモバイル」の月間閲覧数は12月に24億7000万PVを記録。1月15日には、1日当たり1億PVの水準を突破した。





ミクシィのPV全体に占める携帯電話の比率は昨年11月に19.5%だったが、12月は27.7%に上昇。1月も携帯電話からの閲覧が伸び、全体の3割を占めているという。一方、収益の柱である広告事業を支えるパソコンからの閲覧数は、12月に前月比6.9%の64億2000万PVにとどまった。同社はパソコンからの閲覧数減少について、携帯電話からの閲覧に「奪われた面は否めない」(笠原健治社長)と見ている。





SNSの広告収入のうち携帯電話向け広告が占める割合は10%程度。「mixiモバイル」は現在、トップページに広告枠があるだけだが、「第4四半期に(広告の)露出面を増やす」(笠原社長)としており、携帯電話向け広告を拡充する方針だ。携帯電話の場合、1PV当たりの広告単価は0.011円。パソコンと比べ、5分の1という水準だが、将来は「パソコンの単価と似たような数字になる」(笠原社長)と予測しており、携帯電話SNSの収益力向上を急ぐ。





2月5日に開始する動画共有サービスもテレビ番組の映像を無断投稿するなどの行為を取り締まるため、利用者自身が携帯電話で撮影した動画の投稿が中心になると見られている。携帯電話SNSをめぐっては、ネット競売のディー・エヌ・エーがSNSやゲームを楽しめる携帯電話サイト「モバゲータウン」で若者の利用者を増やしているほか、グリー(東京・港)もKDDIと提携して携帯電話専用のSNSを展開している。

















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