2009年5月22日金曜日

アナログ跡地利用「マルチメディア放送」実現へ技術検討進む(技研公開2009)

Giken202  政府は2011年7月にアナログのテレビ放送が終了した後、空いた電波の周波数帯の一部を使い「携帯端末向けマルチメディア放送」のサービス実施を予定している。NHKでは現在、利用可能となる電波のうちVHF-Low(90~108メガヘルツの周波数帯)を使いISDB-Tsb方式で行う放送について全国のラジオ局などと共同で検討を進めている。



 総務省ではVHF-Low帯は地域ブロックごとの放送に、VHF-High(207.5メガヘルツ~222メガヘルツの周波数帯)は全国向け放送に使用する方針を固めている。現在VHF-Highでの放送にはNTTドコモを中心とした「マルチメディア放送」陣営(ISDB-Tmm方式を採用)と、KDDIを中心とした「メディアフロージャパン企画」陣営(MediaFLO方式を採用)などが参入を検討している。


 技研公開の会場でも、ISDB-Tsb方式による放送実験について紹介しており、車載機をイメージした試作受信機を展示していた。マルチメディア放送では、現在のワンセグ放送と同じようにストリーミングで映像を配信するほか、ダウンロードで映像を端末に送ることも可能になる。担当者は「まだ開始時期は正式に決まっていないが、アナログ停波後速やかに、となるとサービス開始までの時間はあまりない」と話す。特に、まだ未経験のダウンロード配信については技術的に検証すべき点も数多く残っているという。ただ「ただISDB-Tsbはデジタルラジオですでに実用化されている方式であり、ワンセグ放送との親和性も高い」とのことで、新しい方式の導入を目指すよりは、実現可能性という点でアドバンテージがありそうだ。


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