2009年5月16日土曜日

カカクコム、CCC提携の相乗効果は?――都内で決算説明会

090515
 カカクコムは5月15日、2009年3月期の決算説明会を都内で開いた。前の日に音楽・映像ソフトレンタル店「TSUTAYA」を展開するカルチュア・
コンビニエンス・クラブ(CCC)との業務・資本提携を発表
した直後だけに、証券アナリストらから提携に関する質問が相次いだ。(写真は会場からの質問に答えるカカクコム田中実社長)







 田中実社長の主な発言は以下の通り。


――CCCとの相乗効果をどう考えている?


 「まだ、提携効果を出すためのプロジェクトチームを一緒につくることで合意したばかりだ。(「Tポイント」を展開するCCCのノウハウを活用した)カカクコムグループのポイント制度導入や、CCCの映像ソフトレンタル事業などと「eiga.com(エイガ・ドット・コム)」(カカクコム子会社が運営する映画情報サイト)との連携、リアル店舗とモバイルで強みを持つCCCとインターネットで事業展開する当社との相乗効果。まずはこの3点を急いで具体化したい」


――特定の企業との関係強化で、「価格.com」などのサイトの中立性はどうなる?


 「提携前にCCCの増田宗昭社長と話し、サイトの中立性を確保できることを確認できた。CCCと提携したいと思ったのは、当社を理解してくれていると感じたからだ」


――カカクコム独自のポイント制度について。


 「全面的に導入するのは難しい面があり、慎重に検証していく。利用者に付与するポイントの原資をだれが負担するかが問題になる。パソコンや家電は(激しい価格競争で)利幅が小さく、ポイント原資を販売業者が負担するとなると価格競争を損なう恐れがある。一方、コスメなど粗利が分厚い商品ジャンルはポイント制度による販促効果を得られるのではないか」


 「当社は買い物に必要な情報を集めるのが得意。他の役員は分からないが、私は当社がアフィリエイト広告を配信する仕組みや決済機能を持つことには興味を持っていない」


――ポイント原資をカカクコムが負担する可能性は?


 「選択肢としてはあるが、そのぶん(販売業者がカカクコムに支払う情報掲載料である)クリック課金を値上げしなければならなくなる、というループが生まれてしまう(ので慎重に判断したい)」


■関連リンク
CCC、カカクコムとの資本・業務提携発表(IT-PLUS)
http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=AT1D140CF%2014052009


0 件のコメント:

コメントを投稿

フォロワー

ブログ アーカイブ